22日朝8時前…佐渡市の港近くでスタンバイしていたのは1機のドローン。
積み込まれた荷物の中身は、佐渡の特産・南蛮エビです。地元の漁師なども見守る中飛び立った先は…
【記者リポート】
「この海、越佐海峡を越えた先に佐渡が見えます。50km以上の距離を自動運転のドローンが海産物を載せ、運んできます」
越佐海峡を越え新潟市へ。これは新たな物流ルートの開拓に向けた実証実験で、県産品のPRなどを行うJR東日本グループの企業と、ドローン運航を担う企業が合同で行ったものです。
あらかじめルートをプログラムした自動航行のドローンは、最大時速80キロのスピードで日本海上空を進み、離陸から1時間足らずで…
【記者リポート】
「ドローンの姿が見えました。佐渡からはるばる海を越えて新潟市まで、新鮮な海産物を載せてゆっくりと垂直に着陸します」
56kmの道のりを航行したドローンは、無事に新潟市に到着しました。
届いた南蛮エビは、さらに車に載せられ新潟駅まで移動すると、今度は上越新幹線へと積み替えられ東京に向かいます。
今回ドローンと新幹線を組み合わせて初めて行われた実験。将来的には受け渡しをよりスムーズにすることで、これまで一日程度かかっていた佐渡から首都圏までの荷物の配送を、約4時間に短縮できるといいます。
これには佐渡市の漁業関係者も…
【漁協関係者】
「少しでも早く、美味しい新鮮な佐渡の魚を、皆さんの食卓に運んでもらえるのは、喜ばしい」
一方、現状では、運航が気象条件に左右されることや、積み込める荷物の量が限られることなど課題もあり、今後検証が続けられます。
【AIRWINGS 林賢太 代表】
「実用化に向けて、これをより一層日々のオペレーションに落とし込んでいく。きょうがまさにスタート地点に立ったという思い」
【JR東日本新潟シティクリエイト 志村和臣 常務】
「頑張って、一つの新しいサービスが世の中に提供できればいいと思っている」
実証実験の主催者は、ドローンと新幹線を組み合わせた物流の2026年の実用化を目指すということです。最終更新日:Wed, 22 Nov 2023 18:47:04 +0900